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今日もまたひとこと

お気楽フロリダ: その1

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フロリダに行ってきました。

今年は何やら出張づいているようで。
ついこの間に大雪のシカゴから帰ってきたと思ったら
今度は常夏のフロリダ出張。

ただし今回は毎年恒例の会社主催コンファレンスに参加の為のフロリダ行きです。

4泊5日の日程中はトップマネージメントの所信表明演説を聞いたり。
昨年度成果を挙げた社員が表彰されたり。
ま、要は慰労会を兼ねたお祭り騒ぎの為のお気楽出張だったわけなのでした。


派手好きのアメリカ人達が企画するこのコンファレンス。
----すごいです。

「おぃおぃおぃおぃ、、、こんな所で無駄金使うから
うちの会社の利益率が悪くなっちゃうんだよ…」 

貧乏性の私などはついそう思ってしまう程、
超高級ホテルに集まって贅をつくした会同です。
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5日間の開催期間中、驚かされた事は数え切れないけれど。


中でも一番
「おぉぉ!」 と思わせてくれたのはこの人の登場。
















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外部からのゲストスピーカーが来るのは知らされていたものの
それが誰なのかは当日までのトップ・シークレット。

ふたを開けてみたらなんと

Former Secretary of State (前 国務長官)のコーリン・パウエル氏ではありませんか!

1時間ほどだった彼の講演会。
さすがは最高レベルの政治家。
さすがは軍部を統括していたリーダー。
話のうまさと、滲み出る自信には万人を惹きつけるものがあります。


一般人である私達聴衆の興味をひくためか
まず最初は自分の近況から。

超多忙だった国務長官職を辞してから
どう日常を過ごしているのか。
アメリカのみならず、世界中に影響を与える最重要職から一般人への変遷を
どうハンドルしているのかについて話してくれます。

真面目な内容ながらも
それまで政府専用機で移動していた自分が始めて一般旅客機に乗った時に経験した
空港セキュリティーの厳しさをユーモアたっぷりに語ってくれたりして。
国を守る為には仕方がないのだ、と前置きした上で、厳しすぎるセキュリティーがもたらす
様々な経済的打撃についてもきちんと問題提起をしてくれました。

その他にもエリツィン大統領や小泉首相など、世界のトップリーダーと会った経験など
興味深いエピソードを沢山は沢山あったのだけれど、
彼のスピーチの中で一番心に残ったのは部下のマネージメントについて。

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パウエル氏曰く
部下を持つ時に一番大切なのは平等性。




『使える人』 と 『使えない人』 はどこにだって存在するもの。
その2種類の人をいかに平等に使うのかが
マネージメントの手腕だというのです。


組織をまとめた事のある人だったら誰でも分かると思うけれど、
マネージメントは、『使えない人』 を教育する労をとるよりも
『使える人』 に頼ってしまいがち。

短期間だったらそれも仕方がないにせよ、
そんな状態が長期に渡ることはなんとしても避けなければいけないといいます。

何故なら
誰かが 『できない人』 だという事をまっさきに気づくのは
同僚の 『できる人』 達だから。

『できる人』 達は当然 『できない人』 達が中途半端な仕事や、少ない仕事量で
日々を過ごしているのを見逃しません。
長期に渡る仕事量の不平等は『できる人』達のやる気をそいでしまい、
全体のプロダクティビティの低下を招いてしまうのですね。



こうやって書くとごく当然の事の様に感じますが。

誰かが 『できない人』 だという事をまっさきに気づくのは
同僚の 『できる人』 達だから。


のひとことが私にはグッサリきました。

考えてみればそうですよねぇ、、、
上司より誰より、一緒に働いている同列の同僚が一番お互いの仕事能力を
把握するものです。

つまり、上司である私が
「コイツは 『できない人』 だ。」 と気がついた時には別の部下達は
既にその人の無能ぶりにうんざりしている可能性が高い、ってこと。

マネージメントが即座に手を打たなければ
「真面目に仕事してる私達がバカみたいじゃん…。」 と思われてしまっても
仕方がないわけです。



はぁ…。


私なんて部下は3人しかいませんけど(1人増えました…)、
それでもね、、『できる部下』 と 『できない部下』 との差は歴然です。

で、、、どうしても私としては 『できる部下』 に頼ってしまう訳なのですよ。

『できない部下』 を教育したり、更迭したりするのってなかなか大変で、
忙しい日々のなか、そんな事に労を費やすよりも
『できる人』 に頼る事によって乗り越えてしまおうと端的に思ってしまうんです。


でも、、、それじゃあいけないんですね。。。


パウエル氏によると、
『できない人』 対策もマネージメントの仕事だけれど
『できる人』 に報いる事もそれ以上に大切なのだとか。

こなした仕事に応じた報酬や、昇格が与えられれば本来はそれが一番。

でも、制約があってそれらができない場合には
ねぎらいの一言をかけるだけでも大きな違いだといいます。


この、 『ねぎらいの一言をかける』 に、パウエル氏は

A pat on the back would do.
「褒めてやるだけでもいいんです。」

という表現を使っていました。


A pat on the back を直訳すると 「背中を軽く叩く」。
お祝いや労いの言葉をかける時に、相手の背中を軽くたたくことから来た
慣用表現です。

背中を叩いて言葉をかけるだけならばコストが全くかからないことから
「(昇給などの実質的な見返りは何もなしで) 言葉だけを与えて労う」 
という意味に使われる事が多いです。





「キミが他の同僚よりも多くの仕事をこなしてくれているのは分かってるよ。
どうもありがとう。」

こんなこと、口に出さなくても部下は分かってくれてると思ってたけど。
思ってるだけじゃなくて、口に出して感謝を伝える事が大事なんですね。


人をまとめるには人の心を掴むことが大切なんだ。


そう思わせてくれたコリン・パウエル氏の講演会でした。




これは私が泊まった部屋。
ヨットハーバーを見下ろすベランダは本当に快適で、
コンファレンスなんぞ出ずにずっと部屋でうだうだしていたくなる気持ちのよさでした。

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by emica96 | 2007-05-14 05:00 | 旅のつれづれ
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南カリフォルニア在住のエミが日常生活の中で見つけたあれこれです。 今日のひとこと英語と共にお届けしています。

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